■シャトー・シュヴァル・ブラン(Cheval Blanc)の特徴
サンテミリオン地区でシャトー・オーゾンヌと肩を並べ最高ランクの格付け(第一特別A級)を与えられているシャトー・シュヴァル・ブランは、ここ50年程ほとんどの間をサンテミリオンの格付け単独トップとして、このアペラシオン最高のワインを創りだしてきました。
ポムロールとの境界付近にある砂利地の一画に畑を構え、メルローよりもカベルネ・フランを多様するスタイルは、ロバート・パーカー氏をもって「ボルドーで最も深遠なワイン」と評価されるほどの素晴らしい出来になります。なかには、サンテミリオンというよりポムロールのようなワインと批判をされることもありますが、シュヴァル・ブランの産み出すワインが絶大なる支持を得ていることを考えれば、そのスタイルが間違いでないことは明白です。
また、シュヴァル・ブランはボルドーでも数少ない家族経営を続けてきたシャトーでもあります。元々この畑はシャトー・フィジャックの一部だったのですが、1832年にデュッカス家が購入し、周りの畑を買い足したものが今の基礎になっています。20世紀後半に、経営はピエール・リュルトン氏に任されていますが彼もまた有能なワインの造り手であり、業界初となるシャトー2つ(2004年からシャトー・ディケムの総支配人)の総支配人を同時に務めるという偉業を達成しています。
そのクオリティは1980年頃から常に高まり続け、最近のヴィンテージでは五大シャトーを越える金額で取引されることもあります。
ボルドーの八大シャトーの中で飲み頃の期間が最も長いワインと言われていて、リリースされた直後に飲んでもおいしく、また20~30年の熟成にも耐えることもできます。若いうちからその味わいと香りは素晴らしく、熟成させる前に多くのワインが飲みきられてしまうのではないかと多くの評論家は口を揃えて言います。
その味わいは、シュヴァル・ブランのテロワールをカベルネ・フランがしっかりと受け止め、完熟したベリーを思わせる果実味、リッチネス、強い粘性のあるテクスチュア、ビロードのように舌に流れ込むタンニン、シルクのような舌触り、余韻は長くとてもエキゾチック。あるワイン評論家は「三分の一がサンテミリオン、三分の一がポムロール、三分の一がグラーブ」などと表現するくらいです。
まさにサンテミリオンの筆頭シャトーと名乗るのに恥じない素晴らしい味わいになります。
余談ですが、シャトー名のシュヴァル・ブランは「白い馬」という意味で、ラベルに刻まれている金賞メダルは、1862年と1878年にパリのワインコンクールで獲得したものになります。
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