ワイングラスの大切さ |
ワイングラスには、そのワインの持つ特徴に応じてふさわしい形状があります。 ワインのタイプに合わせてグラスを選ぶことにより、そのワインがよりいっそう豊かな味わいを醸し出し、そのひと時を素晴らしいものに演出してくれます。 ワイングラスには、その見た目の美しさや雰囲気だけではなく、長い歴史の中で培われた技術がそこに集約されているのです。 グラスによるワインの香り・風味・味わいの違いは、実際に試してもらうと効果はテキメンです。 高級なワインを適当なグラスに注いでしまうのは、実はとてももったいない話なのです。ワインをよりおいしく楽しむために、ワイングラスの大切さと、ワインの特徴にあったグラスをご紹介します。
●赤ワイン 常温(ワインにもよるが13~17℃前後)で飲むのが良いとされている赤ワインは、空気に触れる面積が大きいほうが香りが立ちやすいことから、大きめのワイングラスが適しています。 赤ワインのグラスを大きく分類すると、2種類に分かれます。
・ボルドー型 ボウルがやや縦に長く、グラスの縁が内側にカーブしたチューリップ型。 香りが少しずつ立ち、香りを逃しにくい形状になっているので、長期熟成タイプの良質なワインに適しています。 飲む時に広い幅で口に流れ込むため、舌全体で味わうようになっていて、口中にワインがゆっくり流れ込み、フルーティさを強め、苦味を抑えます。 タンニン(渋み)が強く、酸味が控えめなボルドータイプの赤ワイン向けです。
・ ブルゴーニュ型 ボウル部分が大きくふくらんでいるバルーン型。 香りを逃さないように包み込むような形が特徴。 舌先からすーっとワインが流れ込み、甘味や苦味などを主に感じる舌の先端部分に最初にワインが触れるようになっています。 ブルゴーニュワインは酸味がやや強いため、舌の両端にある酸味を感じる部分に直接触れないようにしているわけです。 またブルゴーニュワインはボルドーワインよりもグラスに対する要求が高く、このグラスを使う事で初めて真価を発揮します。
●白ワイン 白ワイン用のグラスは、赤ワイン用のグラスに比べ容量が少なく小ぶりに作られています。 これは白ワインが一般に冷やして飲むのが良いとされているので、飲んでいる間に温度が上がらないように造られています。 また空気に触れると味が変わりやすいため、注いだときの表面積が小さい方が良いためです。
●スパークリングワイン スパークリングワイン用のワイングラスとして、縦に細長いフルート型と、口が広く底の浅いソーサー型の2種類があります。 フルート型は空気に触れる面積が小さいので、炭酸ガスの発散がゆるやかで味が長持ちします。 ソーサー型は、見た目が華やかで少ない量で一気に飲めるため、パーティーなどの乾杯時には使われます。 |